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2023.03.05
◇ 作家紹介 ◇ 室瀬和美
室瀬和美(むろせかずみ)
1950年 東京都に生れる。
1974年 東京藝術大学美術学部工芸科を卒業する。
1976年 東京藝術大学大学院美術研究科漆芸専攻を修了する。
2008年 「蒔絵」の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。
室瀬和美は東京都に生まれ、大学院卒業後は同じく漆芸家の父・室瀬春二や松田権六の指導を受け、蒔絵を中心に伝統の漆芸技法を幅広く修得した。
国内外の展覧会に作品を発表するとともに漆芸文化財保存に携わり、金比羅宮天井画復元、琉球古楽器復元等において失われた技法の復活につとめ、正倉院宝物の分析研究も手掛けるなど、古典研究を基礎として、伝統を高度に継承した蒔絵や螺鈿、近年の鉛板の象嵌などの創意を駆使して、色彩と格調に富む華麗な表現を現している。
日本の漆芸技術の歴史が凝縮された数々の名品を見つめ、修復することにより、時代を超えた普遍の美しさのエッセンスを自らの作品にも取り入れてきました。「使うものを美しくつくることは、漆芸に限らず、日本の美の根底にあります。日本の美の中心には、使う人、相手というものがつねに意識されています。だから相手に喜んでもらうために、見えないところまでとことん丁寧につくる。人には好き嫌いはあります。しかし、好みを超えたところに、究極の美がある。」と語る。
室瀬和美は研出蒔絵、高蒔絵など各種の蒔絵技法を高度に体得し、従来の古典的な金と黒のモノトーンに色彩を取り入れた現代的な蒔絵表現に特色があり、広範で精緻な蒔絵技法を駆使する作品は、時代を超えた普遍の美しさと現代的なアート感覚が融合した、気品と風格を備えたものとして高く評価されている。
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