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2023.04.26
◇ 作家紹介 ◇ 鹿児島寿蔵
鹿児島寿蔵(かごしまじゅぞう)
1898年 福岡県に生まれる。
1917年 福岡に窯を構えて独立する。
1933年 日本紙塑芸術研究所を開設する。
1961年 「紙塑人形」の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。
鹿児島寿蔵は福岡県福岡市に生まれる。はじめ教育材料を作る製作所に就職し、人形や模型などを彩色する仕事に従事する。そこで工場長格だった有岡米次郎が博多人形師として独立すると彼に師事し、人形制作に打ち込む。19歳の時に福岡市内に窯を築いて独立し、テラコッタ風の手稔り人形等を作り、個展を開催する。また本郷洋画研究所に通い岡田三郎助にデッサンを学ぶ。
その後、人形改革の志を抱いて上京し、野口光彦・堀柳女らと人形美術団体「甲戌会」を結成する。一方、歌人としての活動も上京後より始まり、「アララギ」に入会して島木赤彦、土屋文明に師事します。
「アララギ」の短歌研修で高野山を訪れた際に高野紙の上質さに感動し、和紙の素材を徹底的に研究して、楮やパルプの繊維などと粘土を練ったものを原型に、和紙を張り重ね染紙を貼って装飾とする「紙塑(しそ)人形」の技法を完成させます。
1936年の人形の出品が初めて認められた第1回帝展に紙塑人形「黄葉」が入選、以後毎年出品し、紙塑人形を芸術作品の位置にまで高めました。
鹿児島寿蔵の和紙の持つ柔らかさや温かさを生かした叙情性豊かな人形の数々は、明るく柔らかな感触と、洗練された色彩、形態に優れたものがあり、伝統的である一方、異国情緒溢れる現代性も併せ持ち、高く評価されています。
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