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2023.02.17

◇ 作家紹介 ◇ 塚本快示

 

塚本快示(つかもとかいじ)

 

1912年 岐阜県に生まれる。

1926年 家業を手伝い作陶を始める。

1933年 11代「快山窯」を継ぐ。

1983年 「白磁」「青白磁」で重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。

 

 

 

「白磁」は白い素地に透明釉をかけて焼成したものです。

起源は古代中国まで遡り、北斉(6世紀後半)で白磁が焼かれていました。唐代には邢州窯宋代には定窯や景徳鎮窯で白磁の技術が確立していきます。景徳鎮では影青(白磁の一種であり青い発色が特徴の青白磁)が有名です。

その技術は10世紀の朝鮮半島(高麗王朝)に伝わり、李朝の15世紀には広州官窯で「李朝白磁」が大成します。また、日本へは16世紀後半から17世紀頃に染付の技術と共に伝播したといわれています。

 

 

塚本快示の生家は土岐市に江戸中期から続く美濃焼の窯元で、長男として家業を継ぐべく父に学び、作陶を始めます。戦後日本を代表する陶磁器デザイナー日根野作三に師事しクラフト風な磁器の制作と平行しながら中国陶磁の研究を始めます。また小山富士夫に師事し、その論文「影青雑記」に感銘を受け青白磁の研究をはじめ、自らの技術を更に磨き精度を高めていった。

 

主に模範としたのは中国・北宋時代の白磁や青白磁、また同じく北宋時代の「影青」である。影青官窯、磁州窯などの古陶片を入手して研究し、中国宋代の技法を再現する。特に白磁胎がまだ乾ききらないうちに鋼や竹のヘラで刻まれる片切り模様の精緻さは他の追随を許さず、その技術は日本だけでなく中国の陶磁界でも高い評価を得ています。

 

現在は白磁の人間国宝 井上萬二をはじめ、青白磁の深見陶治、白磁の黒田泰蔵など海外から高い評価を受けている作家は少なくありません。塚本快示は大正から昭和を代表する白磁の作陶家として、中国をはじめ海外から高い評価を受けた先人といえます。

 

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