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2023.02.28
◇ 作家紹介 ◇ 藤原啓
藤原啓(ふじわらけい)
1899年 岡山県に生まれる。
1948年 国認定の丸技作家(伝統技術保存資格者)の資格を受ける。
1970年 「備前焼」の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。
藤原啓は岡山県和気郡に農家の三男として生まれます。はじめ文学を志し、20歳の時上京し博文館編集部に勤めます。また、早稲田大学英文科の聴講生に入り坪内逍遥に教えを受け、藤島武二が指導する川端洋画研究所でデッサンを学んだりした。1930年に博文館を辞め作家として独立するも自己の文学に限界を感じ帰郷する。
帰郷後、国文学者の正宗敦夫に勧められて作陶をはじめ、三村梅景に基礎的な指導を受けた。当時40歳という遅いスタートであるが、国認定の技術保存資格者(丸技)の資格を得て自信を深め、以後本格的に作陶生活に入る。当時、備前焼で資格を与えられたのは金重陶陽、山本陶秀、藤原啓の三人だけである。
金重陶陽や北大路魯山人からも指導を受け、陶技の腕を磨きます。その作品は、桃山古備前の技法を基礎にしながらも、窯の中での自然の変容を生かした近代的な造形が特徴である。
陶陽が本流の旧窯元の家に生まれ武骨で荒々しく桃山時代の作風を目指したのに対し、より素朴な鎌倉時代の作風を追求し、文人的気質に根ざした豪放で重量感あふれる大らかな作陶に自己の領域を拓き、古くから受け継がれた備前焼の新たな展開を示し、後進へ大きな影響を与えました。
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