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2023.03.25
◇ 作家紹介 ◇ 大西勲
大西勲(おおにし いさお)
1944年 福岡県に生まれる。
1969年 木内晴岳のもとで鎌倉彫を学ぶ。
1974年 赤地友哉に師事する。
2002年 「髹漆」の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。
髹漆(きゅうしつ)は漆塗を主とする漆芸技法であり、素地の材料の選択に始まり、下地工程を経て、上塗・仕上げ工程に至る幅広い領域にわたり、漆芸の根幹をなす重要な技法である。
大西勲は福岡県中間市に大工職人の子として生まれ、中学校卒業後は、大工、自動車整備士、電気工事の職人など様々な職業についており、25歳の時に木内晴岳に師事して鎌倉彫を学びます。30歳で「髹漆」の人間国宝である赤地友哉に師事し、漆芸を極めていきました。
漆芸は一般的に分業で行われるが、大西勲は、材料づくりから漆塗りまでのすべての工程を一人でこなしていく。特に複雑な工程をたどる曲輪造で大西勲の右にでる者はいないといわれる。曲輪造は、ヒノキなどの木材の薄板を輪っか状に曲げ、それを何枚も組み合わせて素地をつくる技法で、一つの木から器をつくるのに比べ多くの時間と労力がかかるため、大作の場合は年間に一点しかつくれないこともあるという。
「自分は下手くそだから、丁寧に仕事しないといけないといつも思っています。加飾を施さず、漆だけで仕上げる自分のやり方は、正直にやっていくしかありません。人間国宝に認定されると周囲の方は私のことを作家だと思うようですが、私はあくまで漆職人。それも効率や儲けを度外視した愚直な職人だと思っています」と語る。
大西勲は師である赤地友哉から贈られたという「素朴に、しかし粋であれ」ということばを胸に、漆特有の濃い赤や黒を見事に表現しており、品格の高い優れた作品は高く評価され、見るものを魅了します。
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