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2023.03.27
◇ 作家紹介 ◇ 内藤四郎
内藤四郎(ないとうしろう)
1907年 東京都で生まれる。
1926年 東京府立工芸学校金属工芸科を卒業する。
1934年 東京美術学校金工科彫金部を卒業する。
1960年 東京藝術大学教授に就任する。
1970年 正倉院蔵の金工品調査に加わる。
1978年 「彫金」の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。
内藤四郎は東京都四谷で生まれます。その当時、四谷は多くの名工たちが暮らしており、幼少の頃よりその技術を目の当たりにしていたため、自然と彫金の世界に興味を持つようになります。
東京府立工芸学校で金属工芸を学んだのち、東京美術学校金工科に入学する。そこで清水南山や海野清に学びます。在学中から帝展に出品すると入選を果たすなど、基礎だけでなく自らの芸術への探究心も人一倍あったと言われています。
卒業後は陶芸家の富本憲吉と交流を深めた事もあり、そのモダニズムの表現方法に深く影響を受け、造形の基礎技術についても学んでいきます。
先が扁平になった鏨(たがね)をタテに使い、角を活かした蹴るように打ち込んでいく彫金技術である「蹴彫」や、金・銀の薄箔を素地に張った後、小刀で剥ぎ出す「平脱」を得意とし、他に類を見ないと言われるほど斬新で見事な彫金のフォルムを作り上げています。
内藤四郎は伝統的な表現方法だけに囚われず、正倉院宝物の調査などで得た知見を自らの作品に活かすなどして、大らかさと力強さを兼ね備えた独自の作風を確立しました。
また創作活動と並行して、国立工芸技術講習所の助教授になるなど後進の育成にも力を入れ、東京藝術大学教授になってからはデザイン基礎理論の授業を担当し、多くの後進を育て上げました。
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